2009年 11月 19日
「ストリートビューというサービス開始の日 ー爆発的に増殖する深刻な問題を見つめて」 Google streetviewは問題だなぁ (118) ;北口学(Manabu Kitaguchi) 「GIZMODO JANAP」が報じた「Google Voice却下はアップルの判断だった(FCCに3社回答出揃う)」の記事には興味深いAPPLE社のコメントが報じられています。 「i-phone」が人気を呼ぶ携帯電話界では、各社が地図サービスや検索機能を強化したりコンピューターと同等の機能やウェッブブラウジング機能を持つ「スマートフォン」と呼ばれる携帯電話が続々と発表されています。従来の携帯電話独特の画面、携帯サイトのみ閲覧ではなく、機能も含めて多機能化も進んでいます。「iphone」もPCと同様にアプリケーションをダウンロードすることにより機能拡張ができるのですが、「i-phone」を提供するアップルのApp StoreがGoogle Voiceアプリを却下した件で米国連邦通信委員会(FCC)がアップル、グーグル、そして電話会社AT&Tの関係3社に事情説明を求めていましたが、その回答が21日出揃い下記のような文言がありました。 全文は下記にありますが、その中でも注目すべき文章があります。 http://www.gizmodo.jp/2009/08/google_voice_1.html <すぐ読んでみる> その文章とは、 「さらにまた、iPhoneユーザーの連絡先の全データベースがグーグルのサーバーに転送されるのですが、まだグーグルの方からはこのデータが適正な方法でのみ使用される旨、確約が得られていません。」 不透明さ、不誠実さ、強引さ、そして人権に対する配慮の無さ、、、これが現在のグーグル社に貼り付いた企業イメージとなってしまっているのではないでしょうか? スイスでも政府の要請に一切応じていない、提訴されたという報道が届いています。 書籍データの運用への不透明さもデジタル出版の強引なGoogle社のやり方に批判が集まっていますが、グーグル・ストリートビュー・サービスの展開に伴う、個々人の住宅の原盤高画質画像や住所の集積、Google社が持つデータのハンドリングの現在と未来、本当に不透明すぎ、不安がつのります。デジタル書籍に関しては毎日下記のような批判が続々と報道されています。しかしながら、人権問題や反差別の視点での論調が一切見られない部分は不十分な論議と言えるでしょう。 米 米 米 Google ブック検索の新たな和解案に相次ぐ批判 (Japan Internet Com) http://japan.internet.com/busnews/20091117/11.html <すぐ読んでみる> Google は13日、議論を呼んでいるブック検索の和解案について、著者と出版社を代表する2団体との間で結んだ同案の修正版を米連邦裁判所に提出した。この和解案が実行されれば、多数の絶版書籍をインターネット上に公開することが可能になるが、反対側からは修正は表面的なものにすぎないとして、早くも反発する声があがっている。 この和解案に反対するために設立された Open Book Alliance の共同会長、Peter Brantley 氏は「われわれは新しい提案をさっそく検証したが、Google とそのパートナーは巧妙なごまかしを行っているとの印象を得た。根本的に、この和解案は Google とそのパートナーの私的な商業的利益のために仕組まれたものであることに変わりはない」と述べた。 特に批判を集めているのが、孤児作品と呼ばれる、著作権者の所在が不明な書籍に関する条項だ。 修正前の和解案では、Google が独立した非営利団体 Book Rights Registry を設立し、ここが著作権者の特定や利益の配当にあたることになっていたが、修正後の和解案では同団体に、孤児作品の著作権者の代理として独立した仲介人が新たに加わる。この代理人は連邦裁判所の承認を受け、著者が不明な作品の著作権者の権利を守る役割を果たす。修正案ではさらに、Book Rights Registry の役割として、著者が不明の書籍の著作権者を探し出し、当該書籍による収益が別の和解参加者に分配されないようにすると定めている。 しかし、Google が孤児作品について例外的に著作権法の適用を免除されるのではないか、との批判はやんでいない。例えば、著作権で保護されるべきコンテンツをブック検索プロジェクトで流通させた場合でも、Google が著作権侵害訴訟の対象とならない可能性があるという。 Google は9月、米国の出版社団体 Association of American Publishers (AAP) および作家団体 Authors Guild と共に、この件を精査している連邦判事に対し、米司法省の独占禁止法規制当局などが示した懸念に対応して和解案の内容を修正するため、聴聞会の延期を求めていた。 司法省の報道官は、現在同省では「和解案を精査中」で、この件に関する調査は「現在も進行している」と述べている。 米 米 米 グーグル・ストリートビュー問題においては、撮影された原盤高画質画像の運用や管理などが東京都個人情報審議会でも問題となっています。Google社がその運用において非常に不透明で不誠実な対応を日本国内で繰り返していると思えます。米国では「保存し将来にむけての資料活用」を自画自賛したグーグル社員の言葉が報じられています。海外ではぼかしの無い画像を警察に提供というニュースも報じられています。しかし、日本では「画像は保存していない」と審議会で強弁しています。 カメラ位置を変更するなどとのマスコミ発表を行いながらも新たにサービスを開始したエリアでは旧来の批判の強いカメラの高さの画像を新規に公開しているわけですし、地方自治体への事前説明も対話もないがしろにしたままと報じられています。 なによりも高画質で無断で撮影した画像、データの使用実態や今後のデータのハンドリングなど非常に不安な要素が多すぎるGoogle社の現在です。 原稿サービスの告知も、ほとんど無意味な大雑把な撮影エリア告知も、そして秘密主義で画像削除依頼の件数なども公表せず、多くの地方自治体からの意見書なども無視するかのような対応は批判されるべきと思えます。 プライバシー露呈問題を起こしているグーグル・マップも機能拡張が日本で先行して「地図を拡大ポインタをあてるだけで番地まで表示」という問題の多いサービスを開始するとも報じられています(前回連載にて詳報済み)。 そして、下記の報道がながれました。 日本国内でもさらに地方自治体や市民からの声を上げてゆく事が大切だと思えますね。 米 米 米 ストリートビュー、プライバシー保護が不十分としてスイスで提訴 9/11/17 16:11 「internet wachi」 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091117_329534.html <すぐ読んでみる> スイスの連邦データ保護・情報コミッショナー(FDPIC)は、Googleマップのストリートビュー機能について、Googleをスイスの連邦行政裁判所に訴える意向を明らかにした。 スイスでは2009年8月にストリートビュー機能の提供が開始されたが、FDPICでは多数の人の顔やナンバープレートにぼかしをかける処理が行われていないことを問題視している。このため、FPDICでは9月にGoogleに対して保護対策の強化を求める勧告を行ったが、Googleはこれに従っていないとしている。 また、事前の説明では都市部を中心としてサービスを行うとしていたが、実際にはその他の町や市の画像も公開されており、人口の少ない地域では顔をぼかすといった処理だけではプライバシー保護として不十分であると指摘。Googleの撮影車のカメラ位置も通行人の視線より高く、家の壁を越えて庭などが覗けてしまう点も問題だとしている。 Googleは、ヨーロッパの公共政策に関するブログにおいて、Googleではこれまで、顔やナンバープレートの処理の改善、関連団体との交渉、プライバシーに敏感な地域のモニタリング、撮影地域への広報などの処置を提案してきたが、こうした提案にも関わらず提訴の動きに至ったことは残念だとコメントした。 ニュースリリース(英文) http://www.edoeb.admin.ch/aktuell/index.html?lang=en <すぐ読んでみる> Google European Public Policy Blogの該当記事(英文) http://googlepolicyeurope.blogspot.com/2009/11/street-view-in-switzerland.html <すぐ読んでみる> 米 米 米 スイス政府、ストリートビューめぐりGoogle提訴へ 「IT Media」 ストリートビューの「顔やナンバープレートのぼかしが不十分」という理由で、スイスの連邦データ保護・情報委員はGoogleを訴える意向だ。 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0911/17/news008.html <すぐ読んでみる> 2009年11月17日 07時00分 更新 スイスの連邦データ保護・情報委員(FDPIC)が11月13日、Google Mapsのストリートビューをめぐり、Googleを訴える意向を明らかにした。ストリートビューに写った人の顔や車のナンバープレートが十分にぼかされていないためという。 FDPICは、Googleが8月に同国でストリートビューを開始して以来、多数の人の顔や車のナンバーが十分にぼかされていないままになっていると指摘。9月にGoogleに改善勧告を出したが、同社はほとんど従わなかったという。 またGoogleがサービス開始前に行った事前説明では都市の中心部を主に撮影することになっていたが、多数の街や都市の包括的な写真が掲載されたとFDPICは述べている。通りを歩く人が少ない地方では、単に顔をぼかしただけでは身元を隠すのに不十分だとも指摘している。さらにストリートビュー撮影車のカメラが普通の通行人の目線よりも高く、フェンスの向こうまで見えてしまうことも問題視している。 Googleはこれを受けて「残念」とコメント。同社はナンバープレートと顔のぼかし対策には自信を持っており、積極的に弁護すると話している。 米 米 米 ●ストリートビュー問題 資料など 自治体可決意見書一覧(1) http://nostreet.exblog.jp/10335072/ <すぐ読んでみる> 自治体可決意見書一覧(2) http://nostreet.exblog.jp/10335103/ <すぐ読んでみる> 自治体可決意見書一覧(3) http://nostreet.exblog.jp/10398189/ <すぐ読んでみる> 40回目までの過去の連載内容の一覧 http://nostreet.exblog.jp/10564889/ <すぐ読んでみる>
by hrosaka056
| 2009-11-19 01:31
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「ジャーナリストネット」連載より了解を得て転載。当URLの紹介は歓迎です。最下部「前へ」「次へ」で、過去ページ。問題資料URLが多し。「子ども権利条約16条」など重要!!
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